「赤毛のアン+くまのプーさん+耳をすませば+イバラード」が好きな人にお勧めの『十一月の扉』 [おすすめ本]
今年の初めに『バッテリー』を読んだとき,これが2007年の私のベスト本だと思いましたが,どっこい,まだまだありました.
本を読むのが大好きで,物語を書きたい,と思ったことのある人.
どちらかというと優等生で,ちょっぴり親に反発を感じていた人.
とんがり屋根や蔦のからまるレンガなど,西洋風のものに憧れていた人.
「前略・ミルクハウス」などに憧れた人.
くまのプーさん,赤毛のアンなどの世界にはまった人.
...そういう人に,とってもお勧めです.
かく言う私も,かつて洋館その他に憧れたクチです.爽子が出会った十一月荘,ドードー鳥のノート,喫茶店「アプリコット」,そして耿介くん...どれも私がほしかったものばかり.わー,いいないいな,でも物語だもんな... 最初は,そんな思いで読み始めました.
でも,最近は思うのです.洋館でなくても,蔦の葉はなくても,物語のような美しい世界は,案外身近にあるものだ,と.
夕もやの中にぼうっとともる街灯を見上げたり,敷き詰めたような落ち葉を踏んで歩くとき,夕暮れのベランダから路地を見下ろすとき,つくづくと思うのです.ああ,すてきな世界は,私の周りにいくらでも広がっている,と.
素直じゃない耿介くんは,私がかつて好きだった同級生によく似ています.そう言えば私も,爽子みたいな多少ひねくれた人間だったなぁ... 照れくさい思いの中で,私も思うのです.私も,また物語を書こう,と.いつか,そのうち.きっと.
P.S.
宮崎アニメ「耳をすませば」と本書が似ている,と感じた人が,私以外にもけっこういらっしゃることに驚きました(というか,「やっぱり」という思いなのですが).Peccknさん,『日本児童文学』に寄稿された目黒 強さんなど.まあ,そうですよね.よく似てますよね.
P.S.2
Peccknさんのblogから,当初の表紙絵が,十一月荘を見上げたものであることがわかりました.文庫版の表紙もすてきだけれど,本の在り方としては,こちらのほうがよいと思います.『七年目の魔法』だって,毒ニンジンの暗い表紙のほうがよかったと思うのですが... それは,『はてしない物語』が,あかがね色の表紙でなければならないのと同じ理由です.




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