ダメだしは「ダメ」じゃない [ことば]
以前、音楽の世界にいたとき「ダメだし」という言葉を知りました。最近では日常語として耳にすることが増えた,この言葉。でも、耳にするたびに違和感を覚えます。
ダメだしって、「それ、ダメだよ」と否定することなのでしょうか? 私がかつて聞いていたのは、もっと肯定的なニュアンスだったのですが。
演奏会の当日、本番前にすべてを通しで練習する「総げいこ(ゲネプロ)」があります。その後の本番直前、最終的な調整や注意があるのが「ダメだし」。もう本番直前なので、欠点を挙げつらってもしかたありません。ここさえ直せば完成度があがる、そんなポジティブな調整だったのです。
私の理解のほうがちがっていたのかもしれません。それに、言葉は生き物ですから、使っているうちに意味が変わることもあるでしょう。でも「ダメだし」だけは、いつもポジティブなものであってほしいと思います。
コメント 0