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宮崎アニメ最新作「崖の上のポニョ」の“本質の絵” [映画]

お盆休みに実家に帰り,以前録画しておいてもらったNHKの番組「プロフェッショナル」を観ました.
登場するのは映画監督の宮崎 駿.2008年夏に公開予定のアニメ「崖の上のポニョ」の制作に入るまでを追いかけた,ドキュメンタリー・タッチの展開でした.

老いを感じながらも,妥協せずに作品を作る宮崎氏の姿に打たれました.
「(名声を得た,と言われて)そんなもの,どこにあるの? 過去の作品がどうとかは関係ない(そんなものは,自分から離れて勝手に作られていくものだ」
「理想を持った現実主義者でいなきゃならない.理想のない現実主義者はたくさんいるけれど,それは最低ってこと」

たくさんのイラスト・ボードを描きながら,ついに映画のイメージとぴったり合う場面のイラストが描けたときのこと.
「これが,この映画の本質なんだ.やっと本質の絵が描けた.ほかの絵は(たくさんあるけれど)ぜんぶ現象にすぎない.この1枚から,やっと映画作りが始まるんだ」

映画の制作に本格的に入る日が近づいて,宮崎氏がだんだん不機嫌になってきたときのこと
「それがどういうものなのかを撮った映像で伝えるのが,カメラを持つ人の仕事じゃないの? それを,今どんな気持ちですか,なんて聞くな」
「私は本来,不機嫌でいたい人間なんですよ.それじゃだめだな,って思うから,いつもはにこにこ笑顔を作っているんです.でも,映画を作ろうとしているんだから,どんどん不機嫌になってきて当然でしょ.だれだってそういうの,持ってるでしょ?」

※記憶に頼って書いているので,多少の勘違いはあるかと思います.ご了承ください.

宮崎氏の“不機嫌”な気持ちが,よく分かる気がしました.
それと,本質のイラスト・ボード.ポニョが魚の大群に乗って,男の子(宗介)に会いにくる場面.「男に会いにやってくるポニョ…怖いよね」と宮崎氏が言うように,鬼気迫るような雰囲気があります.これが,映画にいったいどう生かされるのか?! とても楽しみです.

宮崎氏が手がける長編作品としては,最後になる予定の「崖の上のポニョ」.さて,どこで観ようかな?

P.S.
「脳みそに釣り糸をたれる」という表現,プロフェッショナルではキーワードみたいに扱っていましたが,宮崎氏は「何かひっかかってこないかな~」という程度に言っていたみたいです.ほかにも,ちょっと(NHK側で)過剰に扱いすぎなのでは? と思うキーワードもいろいろありました.ん~番組制作者にひとこと言いたい気が(笑).


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