人間だって動物です [生き方]
からだの声に耳を傾けよう『オニババ化する女たち』
オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す (光文社新書)
作者: 三砂 ちづる出版社/メーカー: 光文社発売日: 2004/09/18メディア: 新書
ぱっと手にとったときは,この本にいろんな疑いを持っていたのですが,予想外に面白かったです!
(後略)
妊娠すると,お腹の中で別の生命体が育っているのを感じます.
そして,自分の体も,出産に向けてだんだん変化していくことを感じます.
そのような体験が続くうちに,「ああ,人間だって生き物なんだ.動物の一種なんだ」ということをしみじみ感じました.
高等動物,下等動物,などと言いますが,それは単に客観的に見た生物学的な分類であるわけで,高等動物の命のほうが下等動物の命よりも貴重である,ということではないと思います.
(もちろん,人間が,直感的に同一種族の命を優先することはごく自然な感情だと思いますが)
ふつう「この,雌犬め!」などと言うとたいへんな侮辱になるわけですが,
それは「犬」という概念が人間より劣っている,ということではなく,「雌犬」と称される女性のイメージがよろしくないものである,ということにすぎません.
人間は動物です.そうではなく,世界を支配する存在,のように思っていると,そのうち手痛いしっぺ返しがあるかもしれません….
現に起こりつつありますけれどね.人間が支配している(かのようにふるまっている)この地球の上で.
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