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プチ・ストレス解消に良し?『実は悲惨な公務員』 [おすすめ本]

実は悲惨な公務員 (光文社新書)

実は悲惨な公務員 (光文社新書)

  • 作者: 山本 直治
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/03
  • メディア: 新書

役人廃業.com」という公務員向けの転職情報サイトを運営している山本 直治さん.以前,新聞のコラムでその存在を知ってから,ちょっぴり気になっていました.で,そのサイトの中で紹介されていた本書を読んでみたところ,予想以上におもしろかったので,ここで紹介します.

「公務員」と聞くと,安定していて仕事はラク,待遇は恵まれている,というイメージがありますが,本書では,「とにかく“公務員”というくくりでひとからげにして批判したりうらやんだりするのはやめませんか?」というメッセージで埋め尽くされています.言われてみれば当たり前のこと.「サラリーマン=安月給」というステレオタイプなイメージが実状にそぐわないのと同じですよね.サラリーマンにもいろいろあれば,公務員にもいろいろあるわけで.

例えば激務の公務員もいる.例えば厳しい精神的ストレスにさらされ続ける公務員もいる.もちろん安月給の公務員もいる.また,例えば窓口のクレーム対応などで抜群の能力を見せる,などの,業績として表れにくいスキルを持った公務員もいる(給料が,その人の能力に見合っているかどうか,というのを正確に判定するのは,どの業界,どの分野でも難しいですよね…たぶん).

その一方で,ラクして9時~17時勤務,夕方以降は勤務室内で宴会,なんてことをしている公務員もあるらしいです.でも,「だから公務員は!」ではなく,もっと限定してねらい打ちで批判してくださいよ,ということです.言われてみれば,本当にそうですよねぇ.

で,なぜ本書がストレス解消になるか,と言えば,「思ったより恵まれていない公務員もいるんだ(私と同じだ!)」とか,「確かにこういう公務員は許せない,うんうん」と悦に入ったり,「うーん公務員宿舎は安いけど確かにボロだな(でも私が以前住んでいた,築30年の団地はまさにそんな感じだった…)」などと,知らなかった世界を覗けるからです.で,笑ったり憤ったりしながら,「ま,みんないろいろで大変なんだな.自分もがんばろう」と無難に思って本書を閉じられるのです.

タイトルは奇抜だけれど内容はまっとう,でも,読んだ時間が無駄とは思われない.そんな本の1冊です.ぜひみなさんも,目を通してみてください.


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